16歳という年齢では、急激で過度な運動の危険性を理解していないのが普通だろう。大人が注意深く見守らないと子供は運動を安易に考え、事故が発生する。
運動というのは危険な行為である、という認識は常識化される必要がある。「徒然草」に書かれているように、だいたい「病無く身強き人」には、虚弱な人間への理解が欠如している。
特に集団で運動をする場合、競争心や羞恥心などから、自分の限界を超えて頑張ることが多いわけである。体育の授業や運動部の部活というのは、下の事件のような悲劇を生む可能性が常にある。
(以下引用)
練習後走り倒れた女子マネジャー死亡 新潟の高校野球部
新潟県加茂市の加茂暁星高校で7月、野球部の練習直後に倒れ、意識不明になっていた2年生の女子マネジャー(16)が、5日に入院先の新潟市内の病院で亡くなったことが県警への取材で分かった。死因は低酸素脳症だった。
同校によると、女子生徒は7月21日午後5時半すぎ、同校から約3・5キロ離れた野球場での練習に参加。午後7時半ごろに練習を終え、男子部員と一緒に走って学校に戻った直後、玄関前で倒れたという。
女子生徒は普段、球場を行き来する際は、用具などを積み込むマイクロバスに乗っていた。この日はけがをした部員がバスに乗るなどしたため、監督が「マネジャーはマイペースで走って帰るように」と指示していた。女子生徒が倒れた直後、駆けつけた監督は「呼吸は弱いけれどある」と判断し、救急車が来るまでの間、AED(自動体外式除細動器)は使用しなかったという。
女子生徒は救急搬送された病院で治療を受けていたが、5日午後6時すぎに亡くなった。加茂署は業務上過失致死の疑いも視野に、関係者から事情を聴く方針。同校は朝日新聞の取材に対し、「生徒のご家族には誠意を持って対応し、このようなことが起こらないように対策を取りたい」とコメントしている。
朝日新聞社