長時間労働が問題となっている教員の負担を減らすため、文部科学省は、休日の部活動は地域の活動とすることで、教員が携わらなくてもよくなる仕組みを整備し、3年後から段階的に実施していくとする改革案をまとめました。
文部科学省がまとめた改革案によりますと、部活動はスポーツや芸術などを通じて授業とは異なる意義がある一方、教員の長時間労働の要因や負担となっていて、生徒にとっても望ましい指導が受けられない場合があるとしています。
このため、改革案では、部活動は必ずしも教員が担う必要のない業務だとし、休日に部活動を行う場合、希望しない教員は指導に携わらなくてもよい環境を構築するとしています。
具体的には、休日の部活動は「地域部活動」として地域の活動とし、地域のスポーツクラブなどの団体が管理・運営する仕組みを整備して、3年後の令和5年度から段階的に全国で実施していくとしています。
このため、今後は地域での具体的な事例をもとに研究を進めながら、退職した教員など指導にあたる地域の人材を確保する仕組みや保護者の費用負担の軽減策などを検討するほか、休日も指導を希望する教員には運営団体で指導を行えるよう兼業の在り方を整理するなどとしています。
この改革案は主に公立の中学校が対象で、文部科学省は高校でも同様の取り組みを実施したい考えです。