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「いただきます」と父権社会

そもそもいつごろから食事の前に「いただきます」と言う習慣が日本人の間で定着したのだろうか。案外、明治くらいからではないか、という気がする。古典の本にそういう描写があるかどうか知りたいものである。だいたいの「礼儀作法」とやらが明治期や昭和期に誰かが勝手に作った「インチキ伝統」であることが最近は分かってきたようなので、「いただきます」もその類だろうと思う。「いただきます」と言う時に両手を合わせて拝むようにするのも同様だろう。この手のものはどんどん無くなっていいと思う。
要するに、昔は家父長制社会だったから、父親の権威を維持するために、「私は今日のご飯を(父親であるあなた様から)頂きます」と言わせるのが「いただきます」が「発明された」理由のような気がする。「天への感謝だ」「コメを作ったお百姓さんに感謝する言葉だ」は後からの牽強付会だろう。この説が疑わしいと思うなら、「ご馳走様」を考えるといい。明らかに、これは食事を提供した人への感謝である。家に人を呼んでご馳走をする時に、客は料理人にではなく招待した主人に感謝するだろう。家庭での「ご馳走様」も同じである。


時代が変われば礼儀も変わるのであり、テレビ界では一般社会のはるか前から、朝でも昼でも夜でも、その日初めて会う人には「おはようございます」とやっていたのである。

言っておくが、「いただきます」や「ごちそうさま」を言うのが気持ちいいという人は勝手に言えばいいのであり、それを言わない人を頭ごなしに非難するな、というだけのことだ。



さんがリツイート

新聞に載ってたけど、給食の時「いただきます!」を言わないで太鼓や笛の合図で食べる小学校が増えてるそうです。親から「給食費を払ってるんだから『頂いて』などいない」というクレームが入るからだってさ、この国とっくに終わってた


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