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新撰百人一首候補作2(万葉集11巻~20巻)

春の苑 紅にほふ桃の花 下照る道に出で立つをとめ (大伴家持)
 
または

朝床に聞けばはるけし 射水河 朝漕ぎしつつ唱ふ船人(家持)

または

うらうらに照れる春日に雲雀あがり情(こころ)悲しも独し念(も)へば(家持)



*万葉集11巻~20巻は無名人の歌が大半を占めており、名のある歌人の名歌は、上に挙げた家持の歌幾つかだけである。(上記3歌以外にも家持の名歌はあるが、この三つを特に撰びたい。どれもいいが、一人一首という限定があるので、悩むところだ。)

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新撰百人一首候補作(万葉集1~10巻より)



わたつみの豊旗雲に入日さし 今宵の月夜あきらけくこそ(天智天皇)

熟田津に船乗りせむと月待てば 潮もかなひぬ 今はこぎ出でな(額田王)

うらさぶる情(こころ)さまねし ひさかたの天の時雨の流らふ見れば(長田王)

秋の田の穂の上(へ)に霧(き)らふ朝がすみ いづへの方にわが恋ひやまむ(磐姫皇后)

わが背子を大和へ遣ると 小夜ふけて 暁(あかとき)露にわが立ち濡れし (大伯皇女)

高円の野辺の秋萩いたづらに 咲きか散るらむ 見る人無しに (笠金村)

淡海(あふみ)の海(み)夕波千鳥汝(な)が鳴けば 心もしのにいにしへ思ほゆ(柿本人麻呂)

または

あしひきの山河の瀬の響(な)るなへに弓月が嶽に雲立ち渡る (人麻呂)


苦しくも降り来る雨か 神(みわ)が埼 佐野のわたりに家もあらなくに (長忌寸奥麻呂)

桜田へ鶴(たづ)鳴きわたる 年魚市潟(あゆちがた)潮干(ひ)にけらし鶴鳴きわたる (武市黒人)

あをによし寧楽(なら)の都は咲く花の匂ふがごとく今盛りなり (小野老)

吉野なる夏実の河の川淀に 鴨ぞ鳴くなる 山かげにして (湯原王)

恋ひ恋ひてあへる時だに愛(うつく)しき言(こと)尽くしてよ 長くと思(も)はば (大伴坂上女郎)

世の中は空しきものと知る時し いよよますます悲しかりけり (大伴旅人?)

銀(しろがね)も金(こがね)も玉も何せむに まされる宝 子に如かめやも (山上憶良)

ぬばたまの夜のふけぬれば久木生ふる清き河原に千鳥しば鳴く (山部赤人)

または

春の野にすみれつみにと来し吾ぞ 野をなつかしみ一夜宿(ね)にける (赤人)







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酔生夢人
性別:
男性
職業:
仙人
趣味:
考えること
自己紹介:
空を眺め、雲が往くのを眺め、風が吹くのを感じれば、
それだけで人生は生きるに値します。

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