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キリーロフの哲学的自殺

「悪霊」の最後近くまで読んで、キリーロフが自殺する直前にピョートルに自分が自殺する理由を説明する場面に来たのだが、やはり難しい理論である。

1:神は存在しないと知ったら、その人自身が神と同じで、すべてが自由になる。
2:だが、自殺できない人間は、(自殺が不可能であるという一事によって)、自由であるとは言えない。
3:真に自分が自由であることを証明するには自殺する必要がある。

というのが私の解釈だが、まだキリーロフの長口舌の途中なので、この解釈でいいのかどうか、とりあえずメモだけしておく。もちろん、自分の理論に縛られること自体、「自由でない」ことだ、という反論は可能だろうが、キリーロフにはもう少し深い理屈がありそうだ。

なお、ドストエフスキーが理解しづらいのは、彼が「ロシア正教」を絶対的な宗教だと信じていたところで、私などには、どこにその優越性があるのか、さっぱり分からないのである。ネットで調べても、ロシア正教の(キリスト教他宗派と異なる)中心的思想は分からないのだ。
まあ、何より、「小説として」抜群に面白いのだから、それだけで十分ではある。日本(明治時代くらいがいいか)を舞台にしてテレビドラマ化してくれないだろうか。NHKあたりなら可能なのではないか。スタヴローギンは「超ハンサムだが、どこか仮面のような顔」であるから、若いころの仲代達矢が最適だろうが、今なら誰だろうか。

(追記)某ツィートで拾ったものだが、上の記事とシンクロした話題(言うまでもなく、キリーロフと正反対の、「常識的」思想だが)なので、参考まで。なお、無神論者(ただし、ユダヤ・キリスト教の創造主を信じていないという意味の無神論で、私なりの「神」観はある。)の私としては、勝手に「皆さん」扱いされて祝福されるのは不愉快であるwww ここは「信者のみなさん」と限定してもらいたい。

「これを手放しても、生きてゆくことはできる」と気づくたびに、私たちは少しずつ自由になってゆきます。「すべて手放しても、生きてさえいれば何とかなる」と気づいたなら、そのとき、私たちは完全な自由に到達するでしょう。今晩も、皆さんの上に神様の祝福がありますように。片柳神父

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空を眺め、雲が往くのを眺め、風が吹くのを感じれば、
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