明らかに、国による住環境の違いが癌発生に結び付いており、住環境は食生活と即座に結び付く。ある種の食事傾向がある種の癌に結び付くわけである。それが何かは読む人が考えればいい。その程度の労力も取らないなら健康に無関心ということだ。健康と生命は自分で守るものである。そして健康とはQOL(生活の質)の最重要ポイントだ。
(夢人注:「ある種の食事傾向がある種の癌に結び付く」を親切に説明すれば、或る種のビタミンや栄養素の欠乏は免疫力を低下させ、ある種の癌の発生条件になるということだ。もちろん、問題は癌だけではない。老年期の身体障碍のほとんどは食生活と運動不足・筋力低下から来るのだと私は考えている。つまり、若いころのような体力や身体の恒常性を失うことで、栄養の不足が即座に身体の不調や障害、病的症状につながっていくわけだ。)
(以下「大摩邇」所載の岡氏の記事から引用)←たぶん、である。
がんはむしろ遺伝しにくい病気だといえます。
これを裏づけているのが、ハワイやブラジルなどの海外に移住した日系人のがん発生率です。図1‒6は日本の研究者らが1990年に報告した調査結果で、欧州系米国人を含むハワイ全体、ハワイの日系人、日本で暮らす日本人、ブラジルのサンパウロに住む日系一世、サンパウロ全体の人々を対象に、1年間にがんが発生した割合を比較したものです。
すると、ハワイの日系人も、日本生まれでサンパウロに移住した日系一世も、胃がん、前立腺がん、乳がんのすべてで、がんの発生率がハワイならびにサンパウロ全体の発生率に近づいているのがわかりました。
日系一世は日本で暮らす日本人と同じゲノムを持っていますし、ハワイの日系人も日本人に近い「設計図」を持っているはずです。それなのに、がんの発生率に明らかに差があるのは、生活習慣と環境ががんの発生に大きな影響を及ぼすからです。その意味で、大部分のがんは生活習慣病と考えることができます。